第一回
ゲイ・バイセクシュアル男性とセックス
そもそも、日本でゲイ、バイセクシャル男性というのは、
いったいどれくらいの人がいるのでしょうか?
毎日のようにゲイ、バイセクシャル男性と会う人もいれば、自分以外にそうした人を見たことがないといった人もいるでしょう。
実際にどのぐらいのゲイ、バイセクシャル男性が日本で暮らしているのか、アンケートを行ったものがあります。
2013年に行われたこのアンケートでは、18歳から65歳までの男性のうち、4.6%の人たちが実際に男性とセックスをしたことがあると答えていました。実際の人数に計算してみると、日本には150万人を超える男性が、これまで生きてきたなかで男性とセックスをしたことがあることになります。
実際にセックスをする機会がなかったとしても、同性に性的魅力を感じた、という人も含めると、かなりの数になることがわかっています。
そうしたゲイ、バイセクシャル男性は、
セクフレや恋人などをどこで探しているのでしょうか?
よく言われているのは、スマートフォンのアプリを使った出会いが、昔にくらべてとっても増えているということ。
たしかにiPhoneが日本で初めて発売されたのが2008年で、それ以降、黄色いアプリに始まって、赤やピンクなどなど、様々なアプリケーションが流行りました。
2015年に行われたゲイ、バイセクシャル男性のアンケートでは、過去6ヶ月のあいだにどんなアプリを使ったかを聞いています。
ゲイ向けの出会い系アプリが71.6%、FacebookやTwitterなどのSNSが62.2%だったに対して、出会い系サイトが25.0%、エロ系SNSが16.2%と、出会いのために使うインターネットのツールが変わってきているようです。若い人たちのなかでは、LINEをつかってセクフレをつくる、なんていう流行もあるみたいです。
アプリが流行っている、いや、流行っているという言い方もあてはまらないほど、ゲイライフにとって「当たり前」になってきているインターネットですが、インターネットを使った出会いだけがあるわけではありません。
例えば、ゲイバーについてはどうでしょうか。インターネットを使ったアンケートをみると、過去6ヶ月間にゲイバーに行った人は24.6%でした。同じ調査では、クラブが7.2%で、サウナ系ハッテン場が18.8%、ゲイ向けのマッサージが6.8%と出ていました。
では、こうした従来の出会いの場を使う人は、
以前に比べて少なくなってきているのでしょうか?
面白いアンケート結果があるので、ご紹介しましょう。
これまでにゲイ向けのインターネットのみを使っている人(ネットグループ)、これまでにゲイバーなどゲイ向けの出会いの場のみを使っている人(従来グループ)、どっちも使っている人(両方グループ)にわけてみると、ネットグループが16.2%、従来グループが10.5%、そして両方グループが最も多くて24.1%でした。
また実際に過去6ヶ月間にアナルセックスや膣性交をしている割合をみてみると、ネットグループが44.1%、従来グループが32.1%だったのにたいして、両方グループは54.0%でした。これは、セックスアクティブな人ほど、いろいろな出会いのツールや場をうまく使い分けているという、「当たり前!」ともいえる結果でしょう。(つづく)